【NG行動は?】成猫がトイレを覚えない時の対処法5選!

うちの子、もう成猫なのにトイレを全然覚えない…どうして?


このような悩みを抱えていませんか?

子猫の頃とは違い、成猫のトイレ問題は原因が複雑で、ただ「しつければいい」というわけではありません。

猫はとても繊細な生き物なので、ちょっとした環境の変化や体調の不調、トイレの形や砂が合わないだけでも、使いたくなくなることがあるのです。

この記事では、「成猫がトイレを覚えない」理由や、やってはいけないNG行動、飼い主さんができる具体的な対策まで、わかりやすくご紹介します。

焦らず、猫の気持ちに寄り添いながら、一緒に解決していきましょう。

成猫がトイレを覚えないのはなぜ?

猫がトイレの場所を覚えない場合は、いくつかの理由が考えられます。

トイレの場所が気に入らない

「この場所なら使ってくれるだろう」と思って、何気なく置いたトイレ。

でもその場所、本当に猫にとって落ち着ける場所でしょうか?

猫はとても神経質で用心深い動物です。

トイレが「うるさい」「通行人が多い」「ほかの猫に見られる」など安心できない状況だと、場所を覚えてくれないことがあります。

猫にとってトイレの場所が不快だと、以下のような行動をとることがあります。

  • 近づいてもすぐに離れる
  • 砂を掘らずに出ていく
  • 毎回違う場所で排泄する

では、猫が安心してトイレをしてくれるには、どのような場所に設置すべきなのでしょうか?

困った時は、以下3つのポイントを考慮してみてください!

  • 静かで人通りが少ない場所
  • 他の猫やペットの視線がない
  • 毎回同じ場所で設置されている

「ここなら人目を気にせず落ち着ける!」という猫の目線で考えることが、トイレトレーニング成功の第一歩です。

猫は環境の変化に弱い動物

「引っ越してから、うちの子、急にトイレを失敗するようになったんです」

これはある知り合いの飼い主さんから、実際に聞いた悩みです。

猫はとても繊細な動物のため、周りの環境が少しでも変わると大きなストレスになります。

特に以下のような環境の変化は、猫の心身に影響を及ぼすことがあるため注意が必要です。

  • 騒音や振動が増えた(工事・雷など)
  • 引っ越しや模様替えをした
  • 家族構成が変わった(赤ちゃん・来客・同居など)
  • トイレの位置や種類が変わった

たとえ人間にとって「些細なこと」でも、猫にとっては安心してトイレを使えない原因になります。

安心できない環境では、トイレの場所を覚えていた猫でも急に使わなくなることがあるのです。

猫は小さな変化にも敏感です。

トイレの失敗が始まった時期に思い当たる「環境の変化」がないか、まず見直してみましょう。

体調が悪くて失敗することもある

体調の変化がトイレの失敗につながることもあります。

例えば、

  • 膀胱炎や尿路結石など、排泄時に痛みがある
  • 下痢や便秘でトイレに間に合わない
  • 高齢による足腰の衰えでトイレまでたどり着けない

このような病気や不調が原因で、猫がトイレに失敗してしまうこともあります。

体調不良のサインは、普段と違う排泄の仕方や、トイレの近くで鳴くなど、小さな変化から見えてきます

猫には換毛期もあったりするから、猫の体調には常に気を配る必要がありますね!

成猫がトイレを覚えない時のNG行動

猫がトイレの場所を覚えない、間違えてしまった時にとってはいけない行動があります。

この行動をとるかとらないかで、猫のトイレしつけに大きな影響が出ます。

怒る・大きな声で叱る

結論として、怒らずに静かに対応するのが猫のしつけには一番です。

猫がトイレを失敗しても、怒るのは逆効果です。

かえってトイレを嫌いになってしまう可能性があります。

大きな声を出すと猫は怖がり、飼い主さんとの信頼関係が崩れてしまうこともあります。

たとえば、猫がじゅうたんの上でおしっこをしてしまったときに

「こらっ!」「なんでこんなとこで!?」

と怒ってしまうと、猫は「トイレは怖い場所」と思い込みます。

すると、ますますトイレの失敗が増えることがあります。

飼い主さんが落ち着いていることが、猫にとっても安心ですよね。

無理やりトイレに連れて行く

うちの猫、ちゃんとトイレに連れて行けば場所を覚えてくれるはず…

このように考えている飼い主の方もいらっしゃるのではないでしょうか?

実は、猫を無理やりトイレに連れて行っても、そこをトイレと認識してくれることはあまりありません。

無理やりトイレに入れられると、猫はその場所を「こわいところ」と感じてしまいます。

猫は自分のペースで行動する生き物なので、「強制される」のがとても苦手なんです。

やってはいけないNG行動
  • トイレに連れて行ってすぐ閉じ込める
  • 抱っこして無理にお尻を砂の上に押しつける
  • トイレのたびに毎回付き添う

猫が自分からトイレに行きたくなるよう、安心できる場所にトイレを設置し、そっと見守るのがポイントです。

猫の失敗を放置してしまう

ある日、リビングの隅に小さな水たまり…。

「まあ、たまたまだからいいか」と見逃していませんか?

実はその油断が、クセになってしまう原因になることもあります。

猫がトイレの場所を間違えてしまった場合には、すぐ対応することが重要です。

なぜする対応することが重要なのかというと…

  • 放置された失敗場所には、猫のにおいが残る
  • においが残ると「ここでしていいんだ」と思ってしまう
  • 繰り返すとトイレトレーニングが難しくなる

という負の連鎖に陥ってしまう可能性があるためです。

たとえば、ソファの下でおしっこしてしまった場合、すぐに消臭しないとまた同じ場所にしてしまうことがあります。

この「におい=トイレと勘違いする」パターンはとても多いです。

トイレの場所間違いを見つけたら、すぐにペット用の消臭スプレーできちんとお掃除しましょう。

においを残さないことがカギです。

猫のトイレの環境を見直すポイント

猫のトイレは、どのような環境にしておくことが猫にとって理想なのでしょうか?

ここからは、意識してほしい猫のトイレ環境について解説していきます。

トイレの場所は静かで安心な所に

猫はとてもデリケートな動物です。

静かで落ち着ける場所にトイレを置くことで、安心して使えるようになります。

人の出入りが多かったり、音がうるさい場所にトイレがあると、猫は不安になってしまいます。

トイレ中にびっくりすると、「またここで失敗するかも…」とトイレを避けてしまうこともあります。

トイレの場所に困った場合は、以下の点を考慮した場所にしてあげてください。

  • 人の目線や動線から離れた場所に置く
  • 洗濯機の近くなど、音がする場所は避ける
  • 家族や他の動物が出入りしにくい部屋の隅などが理想

リビングの真ん中にトイレを置いていた猫が、静かな寝室のすみに移したことで、きちんと使うようになった例もあったりします。

猫のトイレは、“隠れ家”のような静かな場所がベストですね!

清潔なトイレをいつも保つ

毎日猫のトイレ掃除をしていますか?

猫はとてもきれい好きな生き物です。

トイレが汚れていると、「ここではしたくない」と思って、別の場所でしてしまうことがあります。

猫のトイレを清潔に保つためのチェックリスト
  • 1日1回シートを変えたり簡単な掃除をしているか
  • おしっこやうんちを長時間放置していないか
  • 猫砂が湿っていて、においがきつくなっていないか

最低でも1日1回はトイレの様子を見て、汚れていないかどうかのチェックをしましょう。

トイレ本体やスコップなども定期的に洗ってあげると、におい残りも防ぐことができます。

猫砂やトイレの形も見直す

猫が気に入らない猫砂やトイレの形だと、使うのを嫌がることがあります。

猫にも、トイレの好みというものがあります。

足の裏の感触や、囲まれているかどうか、トイレの深さなど、ちょっとした違いでイヤになることがあるのです。

フード付きトイレで失敗が続いていたけど、オープンタイプの大きめトイレに変えたところ、トイレの成功率が一気に上がったケースもあります。

猫の好みに合ったトイレ選び」は、意外と見落としがちなポイントです。

違うタイプを試すだけで、解決することもありますよ。

成猫がトイレを覚えない時の対処法5選

ここでは、実際に猫がトイレを覚えない場合の対処法を5つご紹介します!

①:ごほうびで成功体験を増やす

うちの子、今日トイレ成功したのよ!

こんな報告ができる日は、飼い主さんにとっても嬉しいものですよね。

実はこの“成功体験”を増やすのに、ごほうびがとっても効果的なんです。

知り合いの飼い主は、猫がトイレをうまく使えたときに「よくできたね!」と声をかけて、すぐにちゅーるを少しあげていたらしいです。

すると猫は嬉しそうにしながら、翌日からも同じ場所でトイレをするようになったと言います。

猫に成功体験をしてもらうためのポイント
  • トイレで成功したらすぐに褒める
  • 好きなおやつを少量あげる
  • 遊びの時間を“ごほうび”にする

猫にとって「トイレ=良いことがある」と感じさせることが、トイレの場所を覚える近道になります。

②:1日に数回トイレを案内する

「トイレの場所、うちの猫ちゃん覚えてるのかな?」

そんな不安を感じている飼い主さんもいるかもしれません。

実は、トイレの場所を“教える”時間を1日に数回作ることで、覚えてくれることがあります。

なぜトイレの場所の案内が必要なのでしょうか…?

猫は場所の記憶には強いですが、引っ越しや模様替え、新しい環境では混乱することがあります。

特に成猫であっても、新しい環境では「ここがトイレです」と教えてあげないと、覚えにくいのです。

毎日朝・昼・晩と、猫が落ち着いている時間にトイレへそっと案内してみましょう。

抱っこせず、猫のペースでトイレに近づかせるとより効果的です。

③:他の動物と共有しない

中には多頭飼いをしていて、猫たちがトイレの場所を覚えないという悩みを抱えている方もいらっしゃると思います。

結論から言うと、猫のトイレは“1匹に1つ”が基本です。

トイレを1匹につき1つにする理由
  • 他の動物のにおいがストレスになってしまう
  • トイレがいつも汚れていて使いにくい
  • 「自分の場所」と認識できないため、落ち着かない

「清潔感」も「安心感」も、トイレは“専用”にすることで大きく変わることがあります。

スペースをとってしまったり、費用がかさむというデメリットはあるかもしれません。

ですが、猫に安心してトイレをしてもらうためには1匹につき1つトイレを用意してあげることも効果的です。

④:同じ場所で失敗する時の対処法

Aさん
Aさん

また同じ場所で間違えてトイレしてる…


Aさんの家では、猫が決まってソファの前でおしっこをしてしまう日々が続いていました。

何度片付けても、場所は変わりません。

そんな時には、以下の対応がオススメです!

  • 失敗場所にスプレーやにおいを残さない処理をする
  • トイレの位置を、失敗しやすい場所に一時的に移す
  • そこを“遊び場”に変えて、トイレの印象をなくす

Aさんは、猫が失敗していた場所にお気に入りのおもちゃを置いて、遊ぶ時間を増やしました。

数日後、猫はその場所でトイレをしなくなったそうです。

“トイレを同じ場所で何度も失敗する=トイレを覚えられない猫”というわけではありません!

においと記憶がつながっているだけなので、新しい記憶を上書きしてあげるつもりで工夫しましょう。

⑤:猫の性格に合った対応をする

猫も人間と同じで、性格はさまざまです。

その子の性格に合わせた方法をとらないと、トイレを覚えるのにも時間がかかってしまいます。

性格別:猫のトイレ覚え方ポイント
  • 怖がりな猫:静かで見えにくい場所にトイレを置く
  • 好奇心旺盛な猫:場所を変えずに慣れさせる
  • 甘えん坊の猫:トイレのたびにそばで見守ってあげる

猫の“性格”は、トイレ学習にも大きく影響します。

飼い主さんが、この子はどんなタイプだろう?と一歩近づくことで、うまくいくことがたくさんあります!

動物病院に相談すべきサインとは?

様子見だけではなく、動物病院に行くべき場合もあります。

血尿や下痢がある時

もし仮に、トイレの失敗に加えて血尿や下痢があるなら、すぐに動物病院へ行きましょう。

放置すると、命に関わることもあるからです。

以下のような症状がある場合は、特に注意してください。

  • おしっこに赤っぽい色が混ざっている
  • 何度もトイレに行くのに少量しか出ていない
  • 柔らかすぎるうんちや水のような下痢
  • トイレ中に苦しそうな顔をしている

猫のトイレの仕方は、健康の鏡です。

様子がおかしいなと思ったら、すぐに獣医さんに相談するようにしてください。

急にトイレを使わなくなった時

昨日まで普通にトイレを使っていた猫が、突然まったく使わなくなったんだけど…

そんな変化に気づいたら、身体に異変が起きているかもしれません。

  • トイレには近づくけど、すぐに離れてしまう
  • トイレのそばで鳴くことが増えた
  • まったく排泄の様子が見られない(半日以上)

特にこれらのようなケースでは注意が必要です。

膀胱の不調、腎臓の病気、便秘、尿路結石などが原因で、痛みや不快感からトイレを避けてしまうことがあります。

急な変化は放っておくと悪化する可能性があるため、時間を置かずに病院での検査を受けることが、猫の体を守る近道です。

1週間以上改善しない時

「うちの猫、もう何日もちゃんとトイレしてない気がする…」と思ったことはありませんか?

トイレの失敗が数日続くのは、環境やストレスで起きることもありますが、1週間以上続くと体に異常がある可能性も出てきます。

7日間たっても特に改善が見られない場合は、病院にいくようにしてください。

体調にわかりやすい変化が伴っている場合は、早めに病院へいくようにしましょう!

まとめ

成猫がトイレを覚えないのには、必ず理由があります。

環境の変化や体調の不調、トイレそのものへの不満など、猫なりのサインが隠れていることが多いのです。

飼い主さんができることは、「叱る」や「無理に教え込む」ではなく、猫の気持ちに寄り添い、トイレの環境や接し方を少しずつ見直すことです。

また、どうしても改善が見られない時は、病気のサインかもしれません。そんな時は無理せず、動物病院に相談することも大切です。

焦らず、ゆっくりと。猫と共にあなたのペースで進んでいきましょう。


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